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Roland P-330

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P-330は、1988年にローランドが発売したデジタル・ピアノ・モジュール。定価15万8000円。今となっては、その価格はかなり高いものに感じられるが、当時はそうは受け取られなかった。1986年に登場したSA(Structured Adaptive)音源を搭載した電子ピアノの最初の機種「RD-1000」の価格は55万円だったし、そのモジュールタイプ「MKS-20」は25万円であったからだ。P-330は廉価版という位置付けであった。ローランドは同社電子ピアノの歴史を記したHistory of Roland Digital Pianoで「RD-1000は、アコースティックのグランド・ピアノに迫る豊かな表現力とリアルな音色を実現しました」と記している。

RD-1000の音色は「PIANO 1」「PIANO 2」「PIANO 3」「HARPSICHORD」「CLAVI」「VIBRAPHONE」「E.PIANO 1」「E.PIANO 2」の8種で、最大同時発音数は16音である。ただ、音色によってはそれより発音数が少なくなる。RD-1000のマニュアルには記述がないが、MKS-20とP-330のマニュアルには、HARPSICHORD、CLAVI、E.PIANO 2は10音ポリフォニックと記載されている。MKS-20はRD-1000とほぼ同等の音源である。P-330はエフェクターが変更され、P-330のエフェクターはMKS-20ほどがっつりした効き方はしない。イコライザーも2バンドの簡便なものになっている。一方で、MKS-20よりノイズレベルは抑えられている。また「スタック」と呼ばれる機能があり、最大8台を連結して発音数を増やせる。アタック感をやわらげる「アタック・ミュート」、リリースタイムを加減する機能、音色名を自分で変更できて英小文字も使えるなど、後発ならではの微妙な機能アップも施されている。

P-330を気に入るかどうかは、SA音源を気に入るかどうかにかかっている。SA音源はPCM音源が普及する前のもので、PCM音源ほどのリアルさはない。一方で、ベロシティに対する反応は、独特のスムーズさと激しさを持つ。私はMKS-20とP-330を所有しているが、どちらも手放さないだろう。

参考リンク

サウンド:目次

サウンド:P-330+外部リバーブ

サウンドコメント
Piano 1
ソフトでどちらかというとクラシカルなピアノ。アコースティックピアノをイメージしているが、PCM音源のピアノと比べると、似てはいない。ヤマハSPX2000のクラシックバンクにある「REV 2 ROOM」をかけている。以下同じ。
Piano 2
Piano 1より少しブライトで歯切れがよい。
Piano 3
ヤマハのエレクトリックグランドCPシリーズに似ていると思うのだが、どうだろう。
Harpsichord
PCM音源ではないわりには、いい雰囲気を出していると思う。
Clavi
重いクラビ。これも、PCMじゃないんだよなぁ。大したものだ。
Vibraphone
この音はトレモロがかかっている。いい感じの揺れである。
E.Piano 1
何に似ているんだろうか。ヤマハのアナログのCPシリーズ(30とか)に似ているような気もする。
E.Piano 2
これは、何かに似ているようで、似ていない。独自かも。
E.Piano 2 with aftertouch chorus
P-330には、アフタータッチでコーラスのデプスを変化させられる、という変わった機能がある。それを試したが、もともとコーラスがあまり深くかからないタイプだし、アフタータッチでかけると発音時には効果がなくなってしまうので、いい感じは得られなかった。

サウンド:モノ出力で外部エフェクト

P-330が内蔵しているコーラスとトレモロは、悪いものではないが、効きが強くはない。内蔵のコーラスとトレモロは使わないことにして、モノ出力で別のエフェクターを使う方がいいのではないか、と考えている。ヤマハSPX2000のトレモロで実験した様子を以下に示す。

サウンドコメント
P-330 E. Piano 1 no effect
内部のコーラスとトレモロはオフにし、センドリターンで接続したSPX2000はバイパスボタンを押してエフェクト音が出ないようにしている。あまりノイズが感じられない。上の方の「E. Piano 1」と大きく違うが、ベロシティの加減もあるかもしれない。
P-330 E. Piano 1 with SPX2000 Classic Tremolo 1.9Hz
SPX2000には、「クラシック」バンクがあり、そこには古いトレモロがある。MOD. FRQを1.9Hzに落としてユーザーバンクの#2に保存して使った(下の写真参照)。昔っぽい、安っぽい、とも言えるが、このかかりを欲することもある。
20190312a_yamahaspx2000classictremo
P-330 E. Piano 1 with SPX2000 Tremolo 1.95Hz
SPX2000の「プリセット」バンクにある現行のトレモロ。FREQ.を1.95Hzに落とし、ユーザーバンクの#3に保存して使った。渋い、高級感のあるかかりである。今回はセンドリターン接続なので、ミキサーの側でリターン量を増やせばもっと強いかかりになる。

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