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Elektron Analog Keys

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「Analog Keys」は、スウェーデンElektronが2013年に発売した、アナログ・ポリフォニック・シンセサイザー。鍵盤なしの「Analog Four」にベロシティ、アフタータッチ付き鍵盤を加えたもので、グルーブマシンが通常のシンセサイザーになった(かのように見える)。4音ポリで、それらを4個のモノシンセとしても扱える。音はきれいで、エフェクトも上質(48kHzだけれど)。すさまじいのは、パターンの中で音色切り替えが可能なことだ。例えば、下の「My 1st Beat」では、1パターンの中で1ボイスを使ってバスドラ、スネア、ハイハットを出し、つまみを多少いじるだけで面白い効果が得られている。言い方を変えれば、Analog Keys本体で打ち込みをしないと、おいしいところは食べられない。通常のシンセの使い方とは異なる使用法を強いられる。面白いのだが、大変に難しい1台。

2019年にElektronのWebサイトを見に行ったら、Analog Keysの製品ページは見つからず、Legacy Productsのページに移されていた。Analog Fourの後継機として「Analog Four MKII」が出たが、Analog Keysの後継機は出ないままである。出しても多くは売れないと思う。

参考リンク

サウンド

サウンドコメント
Factory Kits (2 and a half minutes)
シーケンスを鳴らすと、これが4ボイスのアナログシンセなの?という、すさまじい音がする。Songボタンを押して再生ボタンを押すとキットを順に鳴らしてくれる。かなり長いのだが、最初の2分半を録音したのがこれ。到着した当日の録音。
SAW1
初めて自分で作った音。初期設定でモジュレーションホイール(ジョイスティックの+Y)とアフタータッチでビブラートがかかるようになっており、大変好ましい。オシレータは1で鋸歯状波を出しているだけで、パルスワイズはいじっていない。フィルターのカットオフとレゾナンス、アンプのエンベロープ、リバーブセンド、とかをいじったのみ。複数の音を弾くとけっこう音量が大きくなるし、弱く弾こうとすると発音しなかったりして、ちょっと悩ましかった。
SAW1MONO
オシレータの割り当てを一つにし、ユニゾンにして(これが正しいのかどうか自信ない)、でもそれだけでは弾いて気持ちが悪い部分があり、エンベロープのモードを変えたりした。エンベロープのモードは、発音時にゼロから始めるか現在の値から始めるかの選択があり、アタックとディケイをリニアかエクスポネンシャルかで選べたり、アタックをゼロにできたりして、全部で12の「シェイプ」がある。わかるような、わからないような。
My 1st Beat
1トラック、1ボイス、1小節(16ビート)で、使っている音はプリセットの中にあるバスドラ、スネア、ハイハットである。1パターンで複数の音色を扱える、とYouTubeのビデオ「Workflow: Analog Keys / Four」の中で語っていたので、それをやってみたかったのだが、マニュアルを読んでもやり方がまったくわからず、ビデオをもう一度見直した。要は、ビートボタンを押して、音色選択ノブを回して音色を選び、それからキーを押せばいいということのようだ。音色は、キットの中のものしか選べない、のかもしれない。とりあえず、私は使いたい音色をそちらにコピーしてから作業した。

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