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E-mu Proteus 2000

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「Proteus 2000」は米E-mu Systemsが1998年に発売したデジタル・ポリフォニック・シンセサイザー・モジュールである。128音ポリ、2系統のMIDI入出力(計32チャンネル)、アナログ6出力(4つのサブ出力はインサーションとしても使える)、デジタルS/PDIF出力という充実した装備を持つ。前面には5個のノブがあり、上のボタンで3行の機能セットを切り替えて、15種の即時エディットが可能。波形は32MBのROM「Composer」に入っており、それらを駆使した1024のプリセット音色がある。ユーザー音色は512保存できる。内部には4個の波形ROMスロットがあり、標準でComposerが入っているので(外すことも可能)、3種を追加できる。32MBのROMを4本入れると、総容量128MBになる。

けっこう長い期間製造されたシンセで、機能は変わらないものの、基板のバリエーションが複数ある。下の写真で2台を見比べると、基板上のLSIの配置が違うし、電源ユニットがシールドされていたりいなかったりする。製造地も、米国のものと中国のものがある。

Proteus 2000には多くの兄弟機種がある。弟分と言えるのが「Proteus 1000」で、こちらは、64音ポリ、1系統のMIDI入出力、アナログ2出力、デジタルS/PDIF出力なしという仕様だ。中古はProteus 2000もさほど高くないので、今からProteus 1000を選ぶ理由はあまりないだろう。そして、その2種のハードウエアに異なるROMを搭載し、パネルの色を変えて、多くの製品が作られた。私はProteus 2000(および互換)のハードウエア4台に15枚(Composerが2枚あるので14種)のROMを入れている。

Proteus 2000の操作性は悪くはないが、1Uラックマウントのきょう体で音を作るのは、簡単な作業とは言い難い。「prodatum」(ダウンロードはこちら)という優れたエディターが配布されており、推薦する。下の画面はprodatumでMIDI入出力ポートの設定をし、接続されたProteus 2000を認識した様子。どのROMを積んでいるのかがわかる。

上の画面で「Open」を置くと、下のメインウインドウが現れる。1プログラムは最大4ボイスで構成される。

Proteus 2000の最大のウリは、サンプラーの老舗であるE-mu Systemsが世界中のミュージシャンと協力して作った波形ROMの素晴らしさだ。他社製品にない音と言える。E-muのサンプラーとCD-ROMを使う手もあるが、Proteus 2000のROMの方が容易に音を探せる。Digital Sound Factoryという会社がProteus 2000の波形をサウンドフォントなどにして販売しているが、波形が同じでも同じ音になるとは限らないのではなかろうか。もしあなたがProteus 2000の音を気に入ったなら、今から買ってもいいと思う。ただ、打ち込み用のマルチティンバー音源として使うのはお勧めしない。エフェクトが2個しかなく、日本のデジタルシンセのようにセンドリターンになっているわけではないので、パートごとに適切なエフェクトをかけるのが難しいからだ。

デジタル出力のサンプリング周波数は44.1kHz。アナログ出力とデジタル出力があるシンセは、一方が壊れてももう一方を使えることがあり、若干有利である。デジタル出力が壊れるのはレアなケースだが、うちにあるProteus 2000シリーズ4台のうち1台は、デジタル出力が壊れている。

参考リンク

サウンド

サウンドコメント
DynamicGrand
Proteus 2000の(コンポーザーROMの)ピアノの音。歯切れがよく、乾いた感じが西海岸ぽくって嬉しい。プログラミングによってかなり音色が変わるので、入手したら、他のも弾いてみておくんなさい。
And Voice
Proteus 2000と言えばこれ!という音。ピアノとボイスのレイヤーなのだが、混ぜ方が絶妙で、いろんなフレーズに追随する。夜中にヘッドホンでこの音色を弾いていると、眠るのを忘れてしまう。

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